10/17~28 SF情報

近刊情報

キャメロン・ハーリイの来年出るスペオペがちょっと気になる。

ヴァンダミアの来年の新刊。近未来SFっぽいストーリーだが、本質はやはり謎生物の生態みたいなところにありそうだ。

アリゾナ州立大学のCli-Fi短篇コンテストの受賞作を掲載したアンソロジー。無料でダウンロードできる。

書評

ケン・リュウ訳の中国SFアンソロジー、11月発売なのだがこの前紀伊國屋新宿南店の洋書売り場にあった。紙の方が早いこともあるのかな。

ウィル・マッキントッシュの新刊が評価高い。マッキントッシュの長篇、設定は面白そうだがエンジンかかるまで長くて放り出してしまうのだけど、今回は頑張ってみようか。

ベッキー・チェンバーズの新刊も評判よさそう。前作といい楽しいスペオペなのは分かるけど、こんなに評判になるのは正直不思議。

インタビュー

その他記事

SFの「古典的名作」のリストを集めたもの。1948年の時点で既にベスト的なものが編まれているのがSFらしい。

出版社やインプリントが五大出版社のどの系列に属するかのインフォグラフィック

10/3~15 SF情報

最近は個人的に引き付けられるネタが少なくて、2週に1度くらいでよさげな感じ。

近刊情報

先週に続き10月の新刊はあまり心惹かれず。

再録でなければチェック。

書評

ウィリスの新刊、男女の思考がつながっちゃうラブコメということで、これは前前前世なブレイクの可能性が?と思ったが、書評はあまり芳しくないようす。

インタビュー

その他記事

ハンガリーのSF雑誌が英米圏の作家の作品を無許諾・未払いで掲載していた件で、アン・レッキーはじめ作家とSFWAが激おこ。何から何までひどい話なんだけど、何より当のハンガリーのSF雑誌が最盛期の部数が90000部超だったのが現在は1000部という惨状に涙がちょちょ切れる。

ボブ・ディランノーベル文学賞受賞ということでRedditでもさっそく大喜利をやっていた。『歌う船』はうっすら記憶にあったが、『重力が衰えるとき』もディランの歌詞だったのか。ウォルター・ジョン・ウィリアムズとアレン・スティールのは存在すら知らず。

9/26~10/1 SF情報

近刊情報

今月の新刊はこれぞというのがあまりなし。アダムズの年間傑作選とウィル・マッキントッシュの新刊くらいか。Mammonth Book of Kaijuアンソロジーは少し興味あり。

WWZのマックス・ブルックスがマインクラフトの小説執筆。やっぱり世界中がブロックになる現象と闘った人々の話とかか(それは「ピクセル」)。テトリスの方は小説ではなくノンフィクション。

書評

RevengerはいつものレナルズよりハードSF要素が薄く、冒険ものに振ったみたいね。YAではないとは作者も言っているけど。

インタビュー

デイヴィッド・リーヴァインのインタビュー。宇宙を帆船で行き来する世界観は『新しい太陽の書』の描写にちなむとのこと。マイクル・J・マルチネスのDaedalusシリーズみたいにスチームパンクの一変種として流行ってるのかと思ったが、偶然似通っただけなのか。

ブライアン・エヴンソンがTor.comで出したSF中篇The Warrenに関するインタビュー。ここでも『新しい太陽の書』の名前。そしてSFの好みは結構オーソドックス。

その他記事

海洋問題を訴えるためSFを書き出した研究者の話。企業やシンクタンク編集のアンソロジーといい、21世紀の英米SFにはテクノロジーと一般の人たちをつなぐものみたいな妙な期待があるようだ。

アレン・スティールのCoyoteシリーズがドラマ化。読んだことないけど。

最新の科学トピックに基づくショートショート専門のウェブジン。この手のウェブジンはだんだんニッチな路線に向かってそう。

9/5~24 SF情報

3週間も更新サボってしまった。反省。週単位で特にめぼしいSFの話題がなかったということもあるけれど。

近刊情報

マクダーモットがTor.comから出す中篇がちょっと面白そう。ル=グウィン風というのが気にかかるが……。

中国SF(というか劉慈欣)は今後も継続的に出るのかな。

書評

異世界から謎の敵が襲来して文明崩壊、特殊能力を発現した生き残りが世界を守るという、今期アニメの原作か?と言わんばかりの新刊。タイトルも『第四官界彷徨』みたいでカッコいい。そのうち読みたい。

ニシ・ショールの初長篇、評判はいいが、そこまで興味そそられないかも。

レナルズの新刊の海賊もの。一応メモ。

ムーアのエルサレムついに来た。自分では絶対読みたくないが、誰かに感想教えてほしい……。

『インフォメーション―情報技術の人類史』の著者のタイムトラベル史。SF史というかウェルズの解説書なのかな?

インタビュー

賞関連

新興のドラゴン賞がどんな方向性になるかと思いきや、パピーズ勢の新たな草刈場になったもよう。ある意味GRRMの言ったとおり、それぞれの支持する賞ができたのでこれでよかった……のか?

その他記事

バクスター先生とプロキシマの話第2弾。

劉慈欣による『三体』第3巻の歴史的位置づけ。中国SF史において破滅テーマが近年までみられなかったというのは少し面白い。

8/22~9/2 SF情報

近刊情報

アンディ・ウィアーの短編集が先日出たけれど、専用のアプリでしか読めなくて大変難儀。スコルジーの短編集は12月刊だが、表紙のオモチャ感が楽しい。

9月に入ったので新刊情報が続々と。新人で気になるのはJ・パトリック・ブラックの超能力SFだろうか。設定がアニメっぽい。ニシ・ショールの初長篇はスチームパンクでいまいち食指が動かず。

イスラームSFのアンソロジー(無料DL可)。ユダヤSFのアンソロジーというのは以前もあったがこれは新機軸。

書評

インタビュー

賞関連

ヒューゴー賞、受賞作を見た感じパピーズ騒動以前の印象に戻った感がある。とはいえ個人的にはなかなか新味を感じず。

英語圏SFのSF賞がどうも性に合わないので、アフリカSF初のSF賞とかに期待してみたり。

その他記事

スコルジー先生何やってんすか案件。No Man's Skyやりたいなあ……。

キューバSF史概説。

Suvuduがサイト名変更してリニューアル。最近あまり観てなかったがリニューアル後は書評が増えるとうれしい。

プロキシマケンタウリの系外惑星の発見で数年前にズバリProximaを書いていたバクスターがコメント。

8/15~20 SF情報

近刊情報

今週の新刊はちょうど今日ヒューゴー賞長篇を獲ったジェミシンのシリーズ2作目など。キャロライン・M・ヨアキム短編集の表紙が印象的。

キム・スタンリー・ロビンスンの来年の新刊。NYがネオ・ヴェネツィアみたいになっちゃう話なんですかね。

しばらく前に出たやつだけど、女性科学者を主人公にしたSFアンソロジー。アテナ・アンドレディス編のアンソロジーは一つ前のは買ったはずだが、これはまだな気がするのでメモ。

書評

ユーン・ハー・リー長篇の書評など。そういえば先日Twitterにも話題にしたけれど、リーはトランスジェンダー(生物学的に女性だが、性自認は男性)かつクイア(男性と結婚している)ということを最近知った。上記のジェミシンの記事もそうだし、ブラーブなどでもリーを"he"と表現していて「女性だったのでは?」「夫がいるといっていたはずだし……」と長年悩みの種だったのだが、謎が解けてスッキリした。

'Good Morning, Midnight'って新刊、タイトルだけはカッコいい(エミリー・ディキンソンの詩というのは後から知った)。

インタビュー

ジャンゴ・ウェクスラーのAMA。ウェクスラーはSF Signalでクールごとのアニメ紹介記事を書いていた頃からどんだけアニオタなのかと思っていたが、上記インタビューではYA向けアーバン・ファンタジィのForbidden Libraryシリーズは「カードキャプターさくら」と「ヤミと帽子と本の旅人」の影響を受けているとか語っている。

賞情報

ドラゴン賞、新設の賞ということでなんとなく新鮮さを期待していたが、蓋を開けてみると特段代わり映えしないし、パピーズの息もかかってそうだしで何だかな。文芸系SFが入らず、個人出版系のノミネートが多いのが特徴といえばそうか。

その他記事

シャイナーとスターリングによるワークショップ向けSFサブジャンル用語集。小説の実作などには役に立つかも。

8/8~13 SF情報

近刊情報

マシュー・ヒューズの〈エーム・カスロ〉ものの長篇。Asimov誌の書評やってた時に1本読んだが、シリーズになっていたのか。ヒューズは今熱いと話題(?)のジャック・ヴァンスのオマージュ作家と目される作家。ピカレスクものの〈故買屋ラフ・インブリー〉とか探偵ものの〈ヘンギス・ハンプソーン〉とか色々シリーズがあるそうので、ヴァンスのネタが切れたらこちらをどうか。

書評

『地球最後の刑事』のベン・H・ウィンタースの新作改変歴史もの、登場早々高評価だがNYタイムズの絶賛記事にオクタヴィア・バトラーがもうやってるからとツッコミ。作者本人の瑕疵ではないんだけど、SFプロパーというわけではない作者の試みがジャンル史とかぶってしまっている時の評価は難しそう。

インタビュー

ハンヌ・ライアニエミのビデオインタビュー。今サンフランシスコ在住で新しくスタートアップを立ち上げたそうな(この辺は以前のLocusのインタビューでも書いてあったかも)。

その他記事

インドの天体物理学者にしてSF作家ジャヤント・ナーリカーの紹介記事。フレッド・ホイルの共同研究者だったというのが面白い。やはりSFに手を染めたところとか影響を受けた?

宇宙探検ゲームNo Man's SkyのSF的影響について。